Docter Jo
歩くことの重要性
このページを読んでいるあなたは、歩くことに興味をお持ちだと思います。
毎日どれくらい歩いていますか?
最近はウェアラブルデバイスで正確なトラッキングもできて
歩いた記録を楽しむ人も多いのではないでしょうか
健康維持やトレーニング、ダイエットやストレス解消と、
歩くことを意識している人も様々です。
歩くことのメリット
肉体的な効果
有酸素運動。
足腰の筋力維持
ダイエット
精神的な効果
運動後に、爽快感や達成感などとても良い気分になった経験がある方も多いのではないでしょうか。このように運動をすると精神面にも様々な良い影響を及ぼします。
認知症の低減
気分転換やストレス解消
歩くことの意外な効果
腰痛や肩こり、首の痛みや目の痛み、頭痛などの緩和
生活習慣病の予防
1日30分のウォーキングで、健康ライフ。
杖の握り方
杖を握る場合は、シャフト(支柱)の中心に重心がかかるように握ります。左図のように人差し指と中指がシャフトをまたぐように握るか、または親指と人差し指でシャフトに沿うように握る方法が良いです。間違った握り方をすると不安定になり危険なのでご注意ください。
右手と左手、どっちの手で杖を持つべきか?
杖を持つとき、右手と左手どちらの手で持つでしょうか?
大切なのは右左ではなくて、「痛いのはどちらか」です。
× 痛みの側の手で持つ
〇 痛みの反対側の手で持つ
ついつい痛い側をかばって痛みのある側の手でもってしまう方がいますが
正しくは、「痛みの反対側の手でもつ」です。
痛みのある側の手で杖を持つとかえって痛みがある側に体重がかかってしまいます。
歩くこと、歩けることはとても重要です!
加齢に伴い、立ったり歩いたりするときに、バランスが崩れて安定した姿勢が保てないことが増えてきます。それは運動不足による筋力低下や、骨折などが原因となることが多いです。しかしそのことが原因で、転倒することを恐れて外出の機会を減らすと、ますます筋力を低下させて歩けなくなります。歩くことは骨や筋力の衰えを防ぐことになります。しかしお年寄りや足腰に不安のある方が歩くことに少なからずリスクがあることは認識しておいてください。そのためには、体の状態に合った杖・ステッキなどを利用して、リスクを最小限に工夫した上で歩くことをおすすめします。よく『杖を使用することに抵抗がある』とか『杖をついているところを人に見られたくない』といわれる方がおられます。今はファッショナブルでおしゃれな花柄の杖や、小さく折りたためバックに収まるような杖もたくさん売られています。そのようなツールを利用して積極的に外出されて、健康で明るい生活をお送りください。
杖を使用する上での注意点
今回は「杖を使用する上での注意点」についてご紹介します。
(1)濡れた路面での杖の注意点
雨上がりの濡れた路面は、杖を使って歩く方にとって思わぬ事故を起こす恐れがあります。家の中とは違って様々なものが路面にあるので、それらが転倒の引き金となることもあることを念頭に置いておいていただきたいと思います。
こちらでは、杖を使っている方にとって濡れた路面での転倒の原因となるものをいくつかご紹介します。これらを見つけたときには特に注意してみてください。
<濡れた路面でコレを見つけたら要注意!>
①マンホール マンホールのフタは鋳鉄という金属で作られているものがほとんどです。そのため水で濡れている状態のマンホールのフタは非常によく滑ります。杖を使った方以外にも、自転車やバイク、自動車のタイヤも滑りやすくなります。一部地域で滑りにくい加工が施されたマンホールのフタが実装されていますが、全国的にはまだまだ普及していません。濡れた道でマンホールを見つけたらなるべく避けて通るようにしてください。
②白線 横断歩道などの白線は、意外と濡れていると滑りやすくなります。とはいえ横断歩道の上を避けて歩くことはできませんから、気を付けて歩くのはもちろんですが、杖の先がなるべく白線ではなくアスファルトの上にくるように意識して渡ってみてください。
③点字ブロック 白線と並んで意外と滑りやすいのが歩道にある点字ブロックです。点字ブロックが滑るというよりは、アスファルトがかなり滑りにくいので、対比で点字ブロックが滑りやすく感じてしまうのです。あえて点字ブロックの上を歩くことはあまりないかもしれませんが、濡れた道ではいつもよりちょっと気を付けてみてください。
④ビニール袋 道に落ちていることがあるコンビニのビニール袋なども濡れた状態ではよく滑ります。乾いた道路のときでも、ビニール袋の取っ手部分が杖に引っかかって歩行の妨げになることもありますので、道に落ちているビニール袋にはなるべく近づかないようにしてください。
⑤落ち葉 街路樹などから落ちた葉も滑りやすいもののひとつです。避けて歩くことができればいいのですが、街路樹が多い道では道路が一面落ち葉に覆われていることも珍しくありません。滑りにくい杖を使う、いつもより歩幅を狭くする、歩く速度をいつもより遅くするなど工夫して歩くようにしてみてください。
(2)濡れた道路や傾斜地におすすめアイテム
①多点杖 濡れた道を歩くときにおすすめなのが、杖の先が3つまたは4つに分かれている三点杖、四点杖と呼ばれる杖です。脚が複数に分かれているので安定性が非常に高く、滑りにくいのが特徴です。手を離しても自立するものが多いので、杖を置いて何かするときでも立て掛ける場所を探さなくていいのも便利ですよ。
最近では、杖先の根元から自由に杖の角度が変えられるようになった首振り型と呼ばれる多点杖が人気です。これなら傾斜がある道でも杖が変な角度にならずに済みますし、濡れた道でも安定して歩くことができます。
②幅広の杖先ゴム 杖が滑りやすくなるのは、杖の先についた滑り止めのゴムがすり減りや劣化したことが原因であることも多いので、定期的に杖先のゴムをチェックし、早めに交換する癖をつけてください。最近では、滑りにくいよう着地点が大きく広く作られた滑りにくい杖先ゴムもあります。複数点杖は使い慣れなくて苦手だという方でもいつもの杖と同じような感覚で使えますし、既に杖を所持していて、わざわざ新しい杖を買うのはお金がもったいないという方にも、杖先ゴムを変えるだけならほとんどのものが2,000円以下で購入できます。是非お試しください。
正しい杖の使い方Ⅱ
今回も引き続き、「正しい杖の使い方」に関してご紹介します。
(1)階段での杖の使用について
階段での杖歩行は特に注意しなければなりません。転倒=大怪我となりかねません。階段での杖の使い方を間違えている人は以外に多く、正しい使用方法をしっかりと身に着けましょう。
① 「1足1段」と「2足1段」
階段の昇り降りの状態を表す言葉です。「1足1段」は一つの段に常に片足だけしかない階段昇降の方法です。「2足1段」は一段ずつ両足を揃えながら行う方法です。杖を使用される方、足に痛みのある方などは「2足1段」の方法で階段昇降を行いましょう。ゆっくりですが安全な方法です。
② 昇りの手順
杖歩行時の順番は、杖→健側の足→患側の足です。平地での順番とは異なりますので注意が必要です。体を低いところから高いところへ引き上げるため、健側の足を先に上げておきます。
③ 降りる手順
杖→患側の足→健側の足になります。降りる時の手順は平地での手順と同じになります。
※体の後ろに杖があると、後方にバランスを崩しやすいので注意してください。しかし松葉杖の場合は脇の下に杖がある為、上段に杖があると脇の下から突き上げられてしまうため、昇りの時は健側の足→松葉杖・患側の足の順番になります。
手順が正しくてもやはり杖を使用しての階段の昇降には危険があります。エレベーターやエスカレーターがあるときには無理をせずに使用し、又階段に手すりがあるときには無理して杖を使用せず、手すりを使用しましょう。
④ 手すりの使用
患側の手に杖を持ち替えて、健側の手で手すりを持ちます。順番は昇りの場合は、手すり→健側の足→患側の足に、降りる場合は、手すり→患側の足→健側の足と手すりが杖に代わるだけで、順番は同じになります。
(2)立ち上がり時の杖の使用方法
杖をうまく使用することで、椅子からの立ち上がりも楽になります。杖を足のやや前につくことで、前方に体重をかけることができ、立ち上がり安くなります。立ち上がりは前傾姿勢になることが大切で、その手助けを杖がしてくれるわけです。
歩行を楽にしたり、転倒防止を目的として使用する杖ですが、使用方法を間違えると、逆に体を痛めたり、転倒リスクが高くなります。初めて杖を使用される方はある程度練習が必要になります。はじめは付き添いの方がいるとよいでしょう。正しい使用方法をしっかりと覚え、杖を有効に利用してください。
あなたにピッタリ合った杖を選ぶポイントⅡ
前回の「あなたにピッタリ合った杖を選ぶポイントⅠ」では<自分の身長に合う杖を選ぶ>、<杖の種類を知ろう>という二つのポイントで書きましたが、今回は杖の仕組みと杖の材質および購入後のメンテナンスについて書かせていただきます。
① 杖の仕組みを知ろう。
自分に合う杖を選ぶうえで、杖の仕組みを知ることも大切です。杖はグリップ・ゴム先の三つで構成されています。杖の仕組みを知ることも自分に合った杖を探すための大切な要素になってきます。
1) グリップ グリップは杖の中で一番重要な部分になってきます。福祉用具全般に言えることですが、人の体に接する部分が一番大事なのです。杖ではその部分がグリップになります。手の大きさは、個人差がありますので力を入れやすい適当な太さの物を選ぶことが必要です。
握ったときに、親指と人差し指が第一関節あたりで重なるものが、力を入れやすく握りやすい太さとなります。柄との角度も大切で、小指側の方がやや高くなっているものの方が、自然と足より前に付くことができます。この角度も足の歩幅・身長によって個人差があります。
2) 柄 柄はまっすぐなもので適当な重さがある方がつくときに安定します。柄の長さを調節できる杖や折りたためるタイプの杖もあります。
3) ゴム先 ゴム先で重要なのは滑りにくいことです。様々な形状の物があります。摩擦すると滑りやすくなるので、滑り止めの溝がなくなったり、片方が磨り減ったら早めに交換することをお勧めします。
② 杖の材質・太さについても知っておこう。
杖を使う上で重さ等も重要になってくると思います。高齢者の方は、年々力がなくなり重い杖を不便と感じ使わなくなってしまう方もいると思います。材質等も色々あるのでその時の自分に合った材質を選ぶことも大切です。
1) 柄の太さ・材質 柄の太さですが、太い方が丈夫ですがその分重くなります。細くても簡単に折れるわけではないので、重さと安定感をポイントに選ぶと良いと思います。
柄の素材には、軽くて強度があり加工性もあるアルミや重量が軽く、強度のあるカーボンファイバーや長さの調節できるものがすくない木などがあります。 カーボンが一番軽く、アルミ、チタン、スチールの順に重くなります。
2) 握りの太さ・材質・形状 握りの太さは、男性なら太め・女性なら細め等手の大きさに合わせて決めるのがいいです。
握りの材質には、握ったときに暖かさと柔らかさがあり一般的に広く使用されている木製や形状が様々で手にフィットするよう作られている樹脂製や滑りにくく、手にかかる圧力を吸収し、拳の痛みを軽減する発泡素材などがあります。
発泡素材は他のも同様にはありますが、使用していくと若干摩擦します。
握りの形状には、T字型・L字型・丸形等様々な形状があります。自分に合った握りやすいものを選ぶとよいでしょう。また、ゆっくり歩く方には杖の体重を掛ける部分が広いタイプもお勧めです。
③ 購入後のメンテナンス。
自分に合った杖を選ばれても、使用していく上でゴム先等摩耗して悪くなっていきます。そのまま使用し続ければ、雨などで道路が濡れてグリップが滑りやすくなります。そのため転倒等の事故に繋がりかねません。ゴム先等は早目に取り換えることをお勧めします。また、体の状態が変わっているのにも関わらず前の状態で選んだ杖を使用して入れば、腰痛・肩痛等の原因にもなります。自分に合わなくなったと感じたら、自分に合った杖をもう一度選びましょう。使用者本人だけでなく家族の方も注意して確認していただけると、健康な歩行維持につながると思います。
「あなたにピッタリ合った杖の選ぶポイント」に関して前回、今回と2回に分けて紹介させて頂きました。ご理解いただけましたでしょうか。これらを参考に是非、「あなたにピッタリ合う杖」を見つけてみてください。
あなたにピッタリ合った杖を選ぶポイントⅠ
最近杖をついて街を歩かれているシニアの方の姿をよく目にします。足腰に少し不安があっても元気に出歩かれることは健康的にも、精神的にも非常に良いことだと思います。また昔に比べて杖の種類も格段に増え、カラフルでおしゃれになったことも大きな要因だと思われます。それではあなたが杖を選ぶ時、どんなことに注意していますか?絵柄や重さなどでしょうか?実は自分に合う杖を選ぶには重要なポイントを押さえておくことが大切になります。自分に合わない杖で歩行することは、転倒してけがをすることもあります。自分に合う杖のポイントを理解することで、杖を歩行時の補助としてきちんと使うことができ、転倒等の事故を減らすことができます。自分にピッタリ合う杖を選ぶためのポイントをまとめましたので、是非参考にしてください。
① 自分の身長にあう杖を選ぶ。
杖を選ぶ時まず注意していただきたいのが、自分の身長に合った杖を選ぶことです。長すぎても・短すぎても使いにくく、それが原因で正しい歩行姿勢が取れずに転倒したり、腰痛・肩痛などの原因になったりします。
1)杖の長さの目安を知ることが大切です。
杖の長さの目安は、自分で計算ができるのです。
その計算は・・・身長÷2+3cm=長さの目安
例えば:154cmの方の杖の長さの目安は?
154cm÷2+3cm=80cm
この杖の長さの目安は、参考値になります。人それぞれ座高や足の長さに個人差があるように全員に当てはまるのではありません。この長さの目安を参考にして実際にご自身で歩いてみて、使いやすい杖の長さを選んでいただく事が大切です。
2)正しい握りの位置を知ることも大切です。
杖を握ると位置的にしっくりこない等あるかもしれません。その場合正しい握りの位置になっていない場合があるので、握りの位置を知ることも大切です。
正しい握りの位置は、腕をリラックスした状態で下に垂らしまっすぐ伸ばします。杖の先をまっすぐ伸ばした腕の足先20cm前方におき、肱は30~40度屈曲した位置が正しい握りの位置になります。杖を選ぶ際握りの位置も参考に選ぶと良いと思います。
② 杖の種類を知る
杖にはいろいろな種類があるのは知っていますか? 自分の体に合う杖の種類を知ることも重要です。合わない杖での歩行は転倒につながり、また身体の状態を更に悪化させる原因にもなりますので自分に合う杖の種類も知っておきましょう。
・T字型杖 今、もっとも普及しており使われている杖だと思います。全体の形からT字型・もしくはL字型と呼ばれているものになります。手首の力が利くように把手と支柱に角度がついています。握りは、比較的まっすぐで握りやすくなっています。支柱は把手の中央寄りについてる物の方が、力をまっすぐにかけやすくなります。ですが、支柱が指の間に入るためやや持ちにくくなりがちです。重さは、だいたい200g~500gくらいの物が多いです。重心が下にあるものは使用する際重く感じる方もいらっしゃいます。出来れば、握りから3分の1以内に重心がある方が使いやすいです。
・多脚型杖(多点型杖) T字型よりも一層の安定を求めて作られた杖が多脚型杖です。把手はT字型と同じで一つですが、足が4本または3本に別れています。着地面積が広いので安定度は高いです。体重を掛けても倒れにくいので、立つ姿勢の悪い方の歩行訓練に適しています。比較的軽いので、腕の力がなくても使用できます。
・松葉杖 若い方でも足を怪我したときなどに使用されることがある松葉杖は、通常2本1組で使用されます。重い荷重に適した杖で安定性に優れています。上半身に問題はなく、下半身に怪我や障害を抱えている人に適しています。
・肘支持型杖 (プラットホームクラッチ) 別名リウマチ杖ともいいます。肘を曲げ、前腕を乗せる部分がついており、縦向きのグリップを握って使用します。肘に障害があり伸ばすことが困難な方や、リウマチなどによりしっかりとグリップを握れない人に使用しやすい杖です。前腕をのせているため、グリップを離して休むこともできます。
・ロフストランド杖 腕の力、特に握力が弱い方に向いています。握りと前腕の2点で支えるため、グリップをしっかりと握れない人にも使用可能です。